たまねぎ

淡路島の豊富な食材たち

日本を代表するたまねぎ産地・淡路島

 今から約130年前(1890年頃)に淡路島での栽培がはじまり、御食国・淡路島を代表する食材のひとつとなった「たまねぎ」。瀬戸内海最大の島である淡路島は、年間の平均気温16℃という1年を通して温暖な気候で、日照時間も長く、寒さが苦手なたまねぎ栽培に適した地です。また、酪農が盛んで牛の堆肥を使った土作りができたことなど、いろいろな条件が重なり、栽培が広がっていき、全国有数のたまねぎの産地となりました。

 淡路島のたまねぎの特長は、「甘さ」と「柔らかさ」とされています。兵庫県立農林水産技術総合センターの研究によると、甘さの成分である全糖含有率が約9~10%と他の産地に比べて高いこと、また辛みを示すピルビン酸が少ないことが分かりました。
また、温暖な気候と肥沃な土壌等の環境面だけでなく、淡路島の農業者が柔らかいたまねぎに傷がつかないように丁寧に作業することで、おいしいたまねぎが生まれています。

おいしさの秘密

 淡路島のたまねぎは水稲の裏作として栽培されており、米とたまねぎを交互に栽培することや、島内でたくさん飼われている牛の堆肥を田んぼに入れることで、たまねぎが育ちやすい土づくりができています。また、その昔、海底から隆起してできた淡路島の土壌は、海のミネラルを豊富に含み、さらに水はけが良いので余分な水分がたまねぎに吸収されず、甘さと栄養分がぎゅっと凝縮されます。

 たまねぎの産地のひとつである三原平野は、水はけの良い扇状地になっています。扇状地の土は、礫を多く含み、水はけが良く乾燥しやすいため、たまねぎに適度なストレスを与えます。そのストレスが栄養分となる糖を作り出します。

 淡路島のたまねぎは約7か月の栽培期間で収穫されており、秋に植え付けて春に収穫するため、じっくり冬を越え、時間をかけてしっかり栄養分を貯えています。さらに、葉が倒れだす収穫期のサインを迎えてもそこから約1週間程度経過させ、田んぼで完熟させてから収穫します。淡路島のたまねぎは、日本で一番長い時間をかけて、ゆっくり、じっくりと太陽の日差しを浴びて成長するのです。そして、初夏には壁のない小屋にたくさんのたまねぎが吊り下げられている「たまねぎ小屋」の風景が見られますが、これもたまねぎを美味しくするための知恵であり、風通しのいい場所で、太陽の光を当てて貯蔵することで、葉の養分が球におりてより一層甘みが増します。近年では、たまねぎを倉庫で貯蔵し、管理しているところの方が多くなっています。倉庫内は3~4度ほどで温度設定されており、たまねぎが凍らないくらいの温度で管理されています。

 倉庫で貯蔵することにより、年間を通してたまねぎを出荷することができ、たまねぎ小屋で吊るすのと同じように、たまねぎの辛みが抜けて甘みが増します。

おいしさの特徴

 淡路島産のたまねぎは、「甘さ」と「柔らかさ」が特長ですが、品種によりそれぞれ収穫する時期が違い、味の特徴や、おすすめの調理方法、保存方法にも違いがあります。

 早生(わせ)は生のままでも食べやすい品種で、スライスして、サラダなどの生食におすすめです。中生(なかて)・晩生(おくて)は火を通すことでぐっと甘みが増します。

おすすめ・旬の時期

 淡路島では様々な品種が栽培されており、生食が美味しい早生(わせ)品種、長期保存ができ、収穫後貯蔵することでさらに甘み成分が増していく晩生(おくて)品種など、1年を通して美味しいたまねぎに出会えます。

種別 早生(わせ) 中生(なかて) 晩生(おくて)
品種名 七宝早生7号 アンサー ターボ ターザン ネオアース もみじの輝 もみじ3号
収穫 4~5月 5月下旬~6月上旬 6月上中旬
特徴 「新たまねぎ」と呼ばれる品種。色白で柔らかな肉質が特徴。辛み成分が少なく、サラダなどの生食におすすめ。 新たまねぎと比べ、長期保存が可能。みずみずしさもあるので、生食でも加熱調理でも美味しい万能種。 早生品種と中生種の間で収穫期のリレーを繋ぐ品種。玉は太りがよくて球形に近く、色ツヤも良い。 淡路島を代表する品種。新たまねぎと比べると辛み成分が増すが、糖度が高く炒めるとトロトロに。収穫直後から甘みが強く安定している。 球形に近い形で、テリとツヤがあるべっぴんさんなたまねぎ。 糖度8~10度で、「淡路島たまねぎ」の中で甘みのある品種。黄色味を帯びた実が特徴。 収穫後、自然乾燥させると外皮が紅葉したような色になる。実がしまり、甘みと辛みのバランスが良い。
収穫後貯蔵期間を経ることで、熟成がすすみ甘みが増す。

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