淡路ビーフ(淡路牛)

淡路島の豊富な食材たち

世界に誇る和牛のブランド「但馬牛」の
日本最大産地淡路島で選び抜かれた
最高級品質の牛肉「淡路ビーフ」

 淡路島の穏やかな太陽と、潮風が運ぶミネラルをたっぷり含んだ大地で生まれた淡路島の牛の中で、厳しい認定基準をクリアしたもののみが「淡路ビーフ」の称号を与えられます。

 淡路ビーフは、人肌で溶けるほどの融点の低いサシと肉繊維がきめ細かく筋肉に入ることで、舌触りのよい上品な甘みと風味が口の中に広がるのがおいしさの特徴です。

 淡路ビーフのもととなる但馬牛は、美しく霜が入るきめ細やかな肉質が特徴で、全国各地のブランド牛に受け継がれるようになっています。

淡路ビーフブランド化推進協議会HPより

 その中、兵庫県だけが、今もなお他府県産の和牛との交配を避け、完全な但馬牛の純血を守り続けています。

 淡路島は但馬牛の一大産地で、世界的にも有名な「神戸ビーフ」や「特産松阪牛*」になる牛も、兵庫県で生まれた但馬牛に限られていて、淡路家畜市場と但馬家畜市場だけで取引され、その約6割以上の子牛が淡路島で生まれ育っています。

*特産松阪牛
松阪牛の中でも、兵庫県より生後約9ヶ月の選び抜いた子牛を導入し900日以上にわたり、農家の手で1頭1頭手塩にかけて肥育されたものが『特産松阪牛』と呼ばれています。特産松阪牛の生産頭数は少なく、松阪牛全体の約4%しか存在しません。

おいしさの秘密

美味しさの秘密はオレイン酸とイノシン酸

 柔らかで甘みたっぷりの赤身と、そのきめ細やかな筋繊維に霜が入ったように入り込んだ融点の低い上質な脂肪。他のブランド牛にはないそのバランスのよさが淡路ビーフの決め手です。そして、脂には口溶けがよいオレイン酸として知られるモノ不飽和脂肪酸が、赤身にはかめばかむほどに味わいが広がる旨味成分イノシン酸が豊富です。

 「但馬牛」には、オレイン酸などのモノ不飽和脂肪酸が多く含まれ、他県産の牛肉より割合が多いことが科学的に分析されています(図1)。モノ不飽和脂肪酸は、融点が低いため、割合が高ければ高いほど、口当たりや口溶けが良くなります。

 どちらの成分も、他県産和牛肉よりも淡路ビーフの肉牛と同じ兵庫県産但馬牛に多く含まれています。

淡路ビーフの特徴

 淡路ビーフは、淡路島で生まれた和牛の中でも最高とされる「純血種の但馬牛」のなかから、さらに選び抜かれた最高品質の牛肉にしか与えられないブランド名です。

 淡路ビーフに認定される条件は8項目で、これをクリアできるのは年間わずか200頭だけ。淡路ビーフは、神戸ビーフにも引けを取らない吟味された牛肉です。

 また、淡路ビーフ1頭ずつに「淡路ビーフ証明書」が交付され、淡路ビーフ販売店には『淡路ビーフ取扱店認定証』が置かれています。

淡路ビーフの認定条件

  • 淡路家畜市場において上場取引及び自家保留されたもの
  • 兵庫県内で肥育されているもの
  • 系統組織が主催する枝肉共励会並びに兵庫県内の食肉センターにおいて出荷処理されたもの
  • B.M.S.(脂肪交雑)が№4以上の格付けのもの
  • 歩留等級(可食部分の割合)がAまたはB等級の格付けのもの
  • 枝肉重量が去勢雄牛で330kg以上、未経産雌牛で280kg以上のもの
  • 月齢が25ヶ月以上のもの
  • 上記以外で淡路ビーフブランド化推進協議会が淡路ビーフと認定した場合
淡路ビーフ取扱店認定証
淡路ビーフ証明書

淡路ビーフと淡路牛の違い

 「淡路ビーフ」と「淡路(あわじ)牛(ぎゅう)」、ビーフと牛を言い換えているだけではなく、2つは異なる牛肉です。淡路牛は淡路島での飼育期間が他の場所より長い国産牛の総称の呼び名で、和牛やホルスタインなどその種類や品質も様々です。一方、淡路ビーフは淡路島に生まれた但馬牛の厳しい品質基準に則した認定条件をクリアした牛肉だけに許されるブランド名。淡路島の豊かな自然と規格化された飼育環境の下で安全に生まれた但馬牛の牛肉に与えられる最上級品質の名称です。

淡路畜産農業協同組合連合会HPより

但馬牛の一大産地「淡路島」

 現在、淡路島では兵庫県下における但馬牛生産頭数の約50%を飼育しており、但馬牛の一大生産地として「神戸ビーフ」「特産松阪牛」をはじめ全国有名ブランドビーフの素牛供給基地となっています。

 鎌倉時代末期の1310年に記された「国牛十図(こくぎゅうじゅうず)」に、筑紫牛、御厨牛につづいて淡路牛が書かれており、国牛として古い歴史がある淡路牛。長い年月の間、淡路島の澄んだ空気と海からのミネラル豊富な風が吹く豊かな大地で、島人たちの愛情のなかで健やかに育てられてきました。

 淡路島で生まれた子牛たちは、繁殖農家のもとで約9か月間、我が子のように愛情をかけて育てられます。健康的な給餌や育成環境への配慮はもちろんのこと、子牛たちの食欲が落ちないように血液循環を促し、毎日の体調を確認するための「ブラッシング」をかかさず、できるだけストレスを与えないよう、日々健康に育つよう愛情を注ぎ育てられます。

 子牛は9か月程度育てられると、さらに牛を大きく育てる肥育農家へ託されます。その子牛が取引されるのが淡路家畜市場で、毎月18日に島中から牛が集まり、日本中から牛を買いに集まります。日本でも2ヶ所しかない「純血の但馬牛」と言われる高級和牛品種を取り扱う有名な市場となっています。

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